海峡の女神

1,100円(税込)

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時代小説SHOW

著者
伊東潤 著
出版社
光文社
発行日
2026/8/19
状態
中古
ISBN
978-4334110864
ジャンル
小説

海の向こうでは今も戦争が続き、世界のいたるところに火種を抱える不確実な時代に生きています。それでも、そこから目をそらし、自分だけは大丈夫だという根拠のない願望のまま、安逸に日々を過ごしてしまいます。戦争小説は、そんなぬるま湯に浸かった自分に、冷水を浴びせかけてくれます。

さて、本書を読むまで、現在では平和の象徴のように横浜港にたたずむ氷川丸が、かつて病院船だったことを知りませんでした。

戦時中、氷川丸は、井上成美(いのうえ・しげよし)中将が司令長官を務める第四艦隊の所属となりました。南洋諸島の防衛を目的に編成された艦隊で、氷川丸は戦地の海軍病院と日本を結び、戦傷病者を収容して内地へ送り届ける任務を担います。さらに、治療、衛生検査、防疫、戦地や軍艦への医薬品の補給など、その役目は多岐にわたりました。

海軍軍医学校を卒業し、海軍軍医中尉に任官した、数え年で二十三歳の河野順平(かわの・じゅんぺい)は、昭和十六年(1941年)十二月十五日、病院船として艤装されたばかりの氷川丸に乗り込みます。

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