ほたるいしマジカルランド

月・火・水・木・金・土・日……とある遊園地のとある一週間。 そこで働く人々の心のうちと事情が描かれていき、 散りばめられた謎とわだかまりが少しずつ解けていく。 各章かわるがわる、どこかにいそうな幅広い世代の人物が主人公に。 互いに少しずつ絡み合い、様々な伏線が張られていて、 全体を通して大きな流れも進んでいくため、読み応え抜群。 ひねくれこじれてしまった自分の見たくない嫌なところが、 一人一人の登場人物になって書かれているようで、 読んでいてちくちくと心が痛みました。 だからこそ、これはと思う部分があちこちにあり。 最後まで読んだ時、救ってくれるような言葉に出会えます。 タイトルもイラストも可愛いのですが、性別を問わずオススメです。 文庫本の装画は、くらはしれいさんです！ （ちなみに単行本の装画は、福田利之さん。どちらも本当に素敵です） 著者：寺地はるな　『ほたるいしマジカルランド』（ポプラ社） 装画：くらはしれい