Mashy

    聞こえるのは、世界の遺言。
    5年以内に水に沈むと告げられた村、ゼロビレッジ。
    そこに暮らす13歳の少年・風太は、生きものたちの「心の声」を聴くことができた。

    誰もが未来を信じることをやめていく中、
    風太は、命たちのささやきに耳をすませる。
    それは、消えゆく世界からの「最後のメッセージ」だった。
    静かに、でも確かに始まる、再生と希望の物語。

    ──あらすじ──
    温泉が湧き、紫陽花が咲き、金木犀が香る──
    そんな半島の小さな集落が、海面上昇によって5年以内に水没すると宣告された。
    風太は誰にも言えない秘密を抱えている。

    犬の喜び、魚の怯え、木々のため息──
    生きものたちの声が聴こえてしまうのだ。
    知りたくなかった。でも、聴こえてしまう。

    千年を生きた少年・あさひと出会った風太は、
    迫りくる火山噴火から逃れるようにして、
    洞窟の奥へ、地底の街へ、地球の中心へ、
    そして氷に閉ざされた南極へと旅をする。

    「抗うことと受け入れることは、矛盾しない」

    ── 消えゆく世界の中で、少年が見つけた答えとは。
    全10章。読後、世界の見え方が少しだけ変わる物語。