人類と気候の10万年史 : 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか

1,012円(税込)

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みつば書房

著者
中川毅 著
出版社
講談社
発行日
201702
状態
発注
ISBN
9784065020043
ジャンル
ビジネス・経済

「地球温暖化」という言葉は今や誰もが耳にするが、私たちは地球の気候変動をどこまで本当に理解しているだろうか。本書の核心にあるのは、福井県の小さな湖――水月湖――の「年縞」と呼ばれる縞模様の地層だ。湖底に一年ごとに積み重なるこの堆積物は木の年輪のように過去の気候を刻み続けており、現在は放射性炭素年代測定の世界標準として採用されるほどの精度を誇る。その年縞が明らかにしたのは驚くべき事実だった――人類は誕生から20万年、そのほとんどを現代とはまるで異なる気候激変の時代を生き延びてきたのである。
本書の読みどころは「科学探偵小説」のような面白さだ。年縞の採取から年代検証、過去の気候の復元まで、著者は自身が関わった研究の過程を謎解きのように語る。「科学の問題」と「哲学の問題」を峻別する誠実な筆致は、最終章で語られる未来へのメッセージ――多様性を活かせる社会の重要性――に深い説得力を与えている。
本書を読み終えたら、ぜひ福井県の「年縞博物館」を訪れてほしい。全長45メートルの本物の年縞コアを前にしたとき、活字で得た知識がまったく異なる重みをもって迫ってくるはずだ。読書と旅を組み合わせた、またとない体験になるだろう。

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