髪結百花
眠りに直接まつわる作品ではないのですが、泉ゆたか先生の他作品も気になった方へ、自信を持っておすすめしたい一冊がこちら。
▼あらすじ
夫を遊女に奪われ、離縁されたばかりの髪結・梅。生家に戻り、母の髪結い仕事を手伝ううち、吉原で働く女たちの髪を任されるようになります。当代一の美しさを謳われる花魁の紀ノ川や、寒村から売られてきた禿のタネと出会い、梅は少しずつ生気を取り戻していきます。理不尽の絶えない世で、それでも逞しく生きる女たちの人生賛歌です。
▼棚主コメント
言葉遣いは当時のままなのに、蘊蓄めいた説明がなく、江戸へすっと降り立てます。艶やかな結い髪のような、流れる文体。吉原の遊女たちは華やかな絵柄で終わらず、しんどさを抱えながら、なお強い生身として高下駄を踏みしめています。銘々の、ちょっぴり切ない話。でも読み終えると、みんなを好きになっている──。
巻頭に、読前用の『処方箋』(付箋タイプ)を挟んでおります。