ほんまる神保町
棚主
紹介

地下1F・34章・03節

ぺいぱばっくらいたー

ぺいぱばっくらいたー
カサコソ、なんてぴったりなオノマトペ。内ポケットの手紙。存在を主張するような微かな音、カサコソ。不安はどんどん増してくる。うわぁードキドキしちゃう。 「吉備津の釜」(日影丈吉) 不思議な感触のサスペンス。でも、なんか粋でお洒落。丁寧に言葉を紡いで、心の内側や考えを表現している。ウキウキ。モヤモヤ。昭和初期の東京のゴチャゴチャ感もいい。汚く美しい。「東京というところはね、昨日までの赤の他人が、ふいに頼もしい味方にもなれば、恐ろしい敵にもなるところさ」背筋がゾクッとなった、何回も。

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