松の露 宝暦郡上一揆異聞
時代小説SHOW
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本の説明
悪政に抗う郡上の民
2024年に小説野性時代新人賞を受賞した、爽快なエンタメ時代活劇『海賊忍者』から一転、本作では江戸中期、郡上金森家で起こった百姓一揆を力強く描く。一揆を吟味した田沼意次が、幕閣で異例の出世をするきっかけとなった事件としても注目だ。
廻国の浪人・奥津慶四郎は美濃国郡上で、貧苦にあえぐ村人たちを目にする。領主・頼錦が、年貢算定方法を変更し、さらなる重税を課したため、村人たちは耐えきれず一揆を決行する。しかし、増税は撤回されず、最後の望みをかけて江戸へ直訴することに——。
慶四郎は、一揆を率いる農夫・惣次郎ら江戸へ向かう一行に同行する。金森家が放った刺客から彼らを守りながら進む道のりには、激しいチャンバラ、江戸での直訴、幕閣の抗争と、息をのむ展開が待ち受ける。安きに流されず、権力に屈せず、命を懸けて抗う農民たちに感動を覚えた。
